環境問題は、その影響や被害が地球規模の広がりを持つとともに、次世代以降にも及ぶ、人類の生存にかかわる重要な問題です。そして、地球というかけがえのない財産を健全な状態で次世代に継承することは、われわれ一人ひとりに課せられた重要な責務です。
イノテックは、その責務を果たすために、地球環境保全への積極的な対応を進め、経済活動と地球環境保全との調和を考えた企業活動を推進していきます。
環境方針
イノテックは、ソフトウェア、半導体テスト装置、電子部品等の技術開発を中心とするエレクトロニクス企業として事業活動を行っています。この領域を通じて全従業員が環境への影響を認識し、地球環境の保全活動を推進いたします。
イノテックは、環境に対する基本方針に基づく活動の一環として、ISO14001に対応した環境マネジメントシステムの取り組み、環境関連法規の遵守、環境負荷低減製品の販売促進、全従業員の環境保全に対する意識向上などに努めています。
当社は2003年に環境マネジメントシステムISO14000の認証を取得し、毎年、紙・電気・廃棄物の削減に取り組んできました。2011年に環境マネジメントシステムの認証機関を品質マネジメントシステムの認証機関と統一し、これを機に環境目標を事業部ごとに環境負荷低減製品の拡販など間接影響を及ぼす内容に切替え、活動しています。紙・電気・廃棄物については前年を上回らないよう、毎年、監視項目として全社的に測定し、継続的に取り組んでいます。
イノテックでは、新入社員研修、および中途採用社員研修の一環として、環境に関する当社の方針や施策についての教育プログラムを実施しています。
また、社内のISO事務局に所属する従業員に対しては、法令や規制に変更があった場合などに、セミナー等によるスキルアップを図っています。さらに、環境に対する意識を継続的に高めるため、ISO掲示板で最新の情報を更新し、また全従業員を対象とするコミュニケーションミーティングで情報の共有に努めています。
●新入社員研修、中途採用社員研修の環境教育プログラム
●コミュニケーションミーティングで取り上げた内容
1998年に建設された本社屋のイノテックビルは、設計段階から環境に配慮してさまざまな施策を盛り込んでいます。さらに、2017年から取り組んでいる環境マネジメント施策の一環として、ビル全館の照明設備を低消費電力のLEDに転換したことにより、同規模のオフィスビルと比較して年間の電力消費量を約35%削減しました。
こうした実績に対して、一般社団法人日本電気協会の関東地区電気使用合理化委員会より最優秀賞(2017年度)の表彰を受けました。
省資源・リサイクル
イノテックでは、社内各種帳票の電子化をはじめ、メールによる会議資料の事前配布やタブレット端末による会議資料の共有、コピー、プリント枚数の実績値を月別に集計し、全社に公開・啓蒙する等、紙使用量の削減に努めています。
また、イノテックグループの事業活動に伴って発生するすべての廃棄物は、法令に基づいて適切に分別し、削減に努めています。
当社が本社を置く神奈川県では、石灰石を主成分として水や木をほぼ使用せず、紙やプラスチックの代替製品となる新素材「LIMEX」を活用したアップサイクルモデルの実証事業に取り組んでいます。アップサイクルとは、使用済みの製品を素材に戻す、いわゆるリサイクルではなく、元の製品よりも付加価値の高い製品として循環する仕組みを指します。
当社はこの趣旨に賛同し、神奈川発のアップサイクルモデルを推進する「かながわアップサイクルコンソーシアム」にパートナーとして参加しています。
当社は会社案内にLIMEXを使用しており、これにより会社案内1,000部につき4.1本の樹木と、20,500ℓの水資源が守られます。
エネルギー・水資源
イノテックでは、自社製品の製造の外部委託化、データストレージのクラウド活用等により、自社設備の保有に伴うエネルギーや水資源の使用を大量に必要としないビジネスモデルとなっています。また、再生可能エネルギーの活用を目的に、本社ビルの屋上に太陽光パネルを設置しています。この太陽光パネルによる自家発電によってビル館内の電力の一部を賄っています。
2023年度のイノテック本社部分および本社ビル共用部分のエネルギー使用量は、2,156,402kwh(2022年度2,133,250kWh)、同水使用量は50,259㎥(2022年度46,592㎥)となりました。