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電子工作、電化製品の解説から電気電子工学関するわかりやすい技術解説で多くの視聴者から支持を得ているものづくり系YouTuberです。
サンケン電気株式会社(以下、サンケン電気)のスイッチング電源用IC:STR6A161HVDを使用した絶縁フライバックコンバータ基板を用いて、オシロスコープによる実測と、『PSpice』による回路シミュレーション結果の比較検証を行っています。また、サンケン電気製スナパ用補助スイッチダイオード:SARS05を使用した場合と、使用しない場合の伝導ノイズを比較検証しています。尚、STR6A161HVDや、その他デバイスのPSpiceモデルは、モーデック株式会社(以下、モーデック)の『Model On!サービス』よりダウンロードして活用しています。
PSpiceとは
販売実績
世界85ヶ国
30年以上
PSpiceは、SPICE (Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)ベースの回路シミュレータで、世界85ヶ国で30年以上に渡って販売実績のある製品です。
電子回路の動作をPC上でシミュレーションすることができ、回路の設計やトラブルシューティングに役立ちます。
PSpiceの特徴
PSpiceには、モデルライブラリ、シミュレーション機能、波形ビューアなどが含まれています。
また、PSpice用のデバイスモデルが数多くリリースされているため、電気エンジニアが設計した回路を素早く評価・動作検証を行うことができます。
これにより、試作や実機テストを行う前に、
回路設計プロセスでの回路検証を迅速かつ正確に行うことができ、設計のやり直しを削減することができます。
PSpiceのメリット
メリット
01
PCB 設計フローにつながる
SPICEシミュレーション
PSpiceは、電子回路設計専用ツール:OrCAD
Capture®上で動作するPCB設計フローに繋がる回路設計CADとの統合環境でご利用いただけるシミュレータです。PCB設計のために入力した回路図をそのままシミュレーションに利用できるため、シミュレーション用に再度回路図を“入力しなおす手間がいらず、また誤った入力などを防ぐ事ができます。Free
SPICE Simulatorは、あくまでシミュレータであって回路設計CADではありません。
ネットリスト出力機能を持つシミュレータもありますがメニューが英語であったり、パーツ情報の管理や、シンボルライブラリの管理など回路設計専用ツールではありませんので、PCB設計に繋がる開発・設計には別途回路設計CADが必要となります。
PSpiceで検証した回路ブロックの標準化(IP化)
あるPSpiceユーザー様では、OrCAD Captureの階層設計を利用し、PSpiceで検証済みの回路図を標準回路ブロック化しています。
これにより、PSpiceで検証した信頼性の高い回路図をIPとして管理し、品質の高い流用設計を実現しています。
これも回路設計CADのOrCAD CaptureとPSpiceが統合環境で利用できるからこそ成せる業です。
メリット
02
豊富なデバイスモデルと
Model Editor
シミュレーションにはデバイスモデルが必要不可欠です。PSpiceは、30,000点以上のモデルを標準で用意しております。
また、商用アナログ回路シミュレータの先駆けであるため、半導体メーカや各種電子デバイスメーカー様より、PSpice用のデバイスモデルが多数提供されています。
このため、他のシミュレータに比べ、デバイスモデルの入手性は非常に高いです。
さらにPSpice用のSPICEモデルは、他にもさまざまな入手方法がございます。
保守ユーザー様向けに、ダイオード、BJT(バイポーラトランジスタ)およびパワーMOSの汎用部品を対象にモデル無償作成サービス(月5点)を行っており、サポートサイトより過去に作成されたSPICEモデル(5,500点以上)をダウンロード頂けます。
ご依頼はこちらからPSpiceのコミュニティーサイト、PSpice.comから各デバイスメーカーのPSpiceモデルが入手できます。
PSpice.com (HPはこちら)
また、PSpice は半導体デバイスの “データシート” の特性からSPICEモデルを作成できる、「Model Editor」を標準で装備しています。
このModel Editorには、ほかにも「SPICEモデルの回路図シンボル自動作成」、「IBISモデルのSPICEモデルへの変換」などの機能があり幅広いシミュレーションに対応します。
このようにシミュレーションを行うには必要不可欠なシミュレーションモデルを容易に準備できるのはPSpiceの大きなメリットです。
Free SPICE Simulatorは、基本的に「自社デバイスの拡販」などが目的のツールですので、他の競合半導体メーカのモデルは積極的に提供されません。
メリット
03
MATLABとの連携
PSpice は、MathWorks®社のMATLAB®/Simulink® とのインターフェースを持ち、連成シミュレーションを行うことが可能です。 (※PSpice Designer Plus
が必要です。)
制御システム中に実デバイスモデルを用いた電子回路ブロック(PSpice
Block)を挿入でき、実際のデバイスや回路特性を考慮した“システム全体のシミュレーションを行う事が可能です。これにより、実際の試作器を作成する前に、システムの問題点などをデバッグすることができます。また、MATLABの持つ関数をPSpiceから直接利用したり、PSpiceの解析結果をMATLABに直接エクスポートしてグラフ化したりすることも可能です。他社のSPICEや、Free
SPICE Simulatorには、このような連携機能はありません。
メリット
04
設計品質向上に貢献
PSpiceには、量産時の歩留まりを予測する「モンテカルロ解析」、シミュレーション波形を実波形データに近似させる「カーブフィット機能(オプティマイザー)」、回路特性に最も影響を与える素子を特定する「感度解析」、使用部品の定格値に対する利用率を表示する「スモーク解析」などの機能もあり、設計品質の向上やコスト削減にも貢献します。(※PSpice Designer Plus が必要です。)
他社のSPICEや、Free SPICE Simulatorには、このような豊富な機能はありません。
メリット
05
品質と技術サポート
Free SPICE
Simulatorは無償で提供されるフリーツールであり、自社デバイスの拡販が目的の、いわば「販促ツール」です。買収などによるプログラムの品質、セキュリティ対策、OSのバージョンアップへの対応など、今後将来いつどうなるか分かりません。
OrCAD PSpice は、Cadence Design
Systems社の「製品」で、同社の品質保証システムに則って開発・リリースされており、プログラムの修正や、OSのバージョンアップへの対応なども、定期的な更新プログラムによって提供されます。操作メニューは「日本語」で分かりやすく、設計作業の効率化にも貢献します。
また、メンテナンスのご契約によりインストール時のトラブルや操作方法、使用に当たっての技術的なご質問などにも、専門スタッフが対応致しますので、安心してご利用いただけます。
動画で使用した
OrCAD製品について
動画では、『OrCAD PSpice Designer』を使って、回路設計と回路シミュレーションを実行いただきました。
『OrCAD PSpice Designer』は、回路図入力の『OrCAD Capture』と回路シミュレーションの『PSpice A/D』をパッケージ化した製品です。
また、PSpice用SPICEモデルは、モーデック社の『Model On!サービス』を活用して、モデルを入手しています。
『OrCAD Capture』の紹介
OrCAD Captureは、回路設計者が回路を作成、編集、検証するためのグラフィカルな回路図入力ツールです。
直感的なユーザーインターフェイスと、多数のコンポーネントライブラリを搭載しているため、回路図を簡単に作成、編集することができます。
また、PSpiceと連携して使用することで、回路動作のシミュレーションが容易にでき、回路の評価やトラブルシューティングを行うことができます。
モーデック社製品
『Model On!サービス』の紹介
『Model On!サービス』は、93,000点以上のSPICEモデルをご用意しており、Model On!ライブラリから1点から購入できる『Model On!Search』と年間1,200回ダウンロードできるサブスクリプション契約タイプの『Model On! Lite』、更にライブラリにないモデルをリクエストできる契約タイプもあります。『Model On!サービス』を活用することで、回路設計後に、回路検証するために必要なSPICEモデルを準備する手間を大幅に削減することができます。
Model On!情報はこちら